「活きの良い記憶」なくして、インパクトのある作品は生まれない。

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筆者が「車中泊のクルマ旅」を生業にするようになったのは、車中泊が「ブーム」と呼ばれ、マスコミから大いに持て囃された2008年以降のことだ。

ただアマチュア時代まで遡ると、それよりも約10年前の1997年にプライベートのホームページを立ち上げ、現在の「真似ごと」をしていた経緯がある。

結果的には、そのサイトがマスコミ担当者の目にとまり、今日に至ったわけだが、旅行者は「こういう情報に興味がある」ということを学んだのは、その頃だった。

しかし今振り返れば、それは「真似ごと」の域を出るものではなかったと思う。

「旅の情報」は2種類ある

「旅の情報」のひとつは「ありのままの情報=記録」で、もうひとつは「主観を加えた情報=作品」である。

つまり料理の世界に置き換えると、「素材」と「料理」になるわけだ。

そして板前は、どのようにして良い「素材」を集めるかと、その素材を使ってどれだけ美味しい「料理」を作るかに注力している。

ただしそれを極めるには、まず自分の「持ち味」を鮮明にし、それから素材に対する「知識と目利き」、そしてそれに合う「調理法」をマスターする必要がある。

料理人はその習得期間を「修行」と呼ぶが、それは筆者の業界でも変わらない。

オートパッカーは、クルマ旅の「調理法」

筆者の「持ち味」は「Auto-packer(オートパッカー)」だが、「積んで・遊んで・食べて・寝られる、アクティブな旅とアウトドアの楽しみ方」というコンセプトは、「調理法」に該当する。

約20年に及ぶ車中泊の経験を積んだ現在の筆者は、同じ「北海道」という土地(素材)を扱うにしても、団体ツアー客はもとより、キャンプ場には足を運ばない車中泊旅行者とも、テントで旅をするキャンパーやライダーとも違う、「独自の世界」を創造できる。

しかもその「調理法」は、京都のような難しい「素材」にも通用する。

本来はウェブサイトの「車中泊でクルマ旅」を通して、それを立証していくつもりだったのだが、幸か不幸か…筆者には別の舞台が待っていた。

車中泊専門誌「カーネル」の連載と、ムックの「車中泊コースガイド」シリーズは、筆者独自の「調理法」を駆使した、分かりやすい実例集である。

だが、それで満足しているわけではない。

次なる強化ポイントは、素材の収集法

筆者にはまだ、素材収集における改善の余地が残されていた。

これまでに数々の「重版出来」を実現してきたことで、「素材の知識と目利き」については自信がついた。となると、改善の矛先は素材の「鮮度」だ。いくら「いいネタ」を見つけたとしても、鮮度が落ちてしまえば価値は薄れる。

実際に… 当初は年2回の発刊だったカーネルが季刊になり、さらに隔月化され、別冊の「車中泊コースガイド」に温泉編と北海道、信州の地域編が加わったことで、ここ数年は取材日数が激増し、明らかに「取材過多」の状況に陥っている。

だが、そのおかげで、この問題にも解決の糸口が見えてきた。

”フィールド・オフィス”で、「活きの良い記憶」を記録する

このサイトに収録された記事の日付けを見てもらえばわかるが、車中泊の旅行記は2012年から始まっている。

実はその年の春、長年にわたって旅の苦楽を共にしてきたボンゴフレンディーが寿命を迎え、ハイエースベースのキャンピングカー”Wiz”に乗り換えた。

広々としたテーブルと、ひとりならそのまま横たわれるベッド、さらに長時間パソコンに電気を供給し続けられるサブバッテリーを併せ持つWizは、フレンディーと違って「現場で執筆ができるクルマ」、すなわち「フィールド・オフィス」としての機能を兼ね備えた、筆者にとっての理想とも云えるモデルだった。

おかげで取材中に原稿の締切が迫っても、一時帰宅する必要がなくなった。

しかもWizが齎してくれたのは、快適な仕事環境だけではない。

このクルマを使えば、その日に見たもの・経験したことを、その日のうちに書くことができる。もちろん取材スケジュールや肉体疲労との兼ね合いで、当日にそれができないこともあるが、いずれにしても数日以内に書けるのだから、鮮度の良い記憶を記録することができる。それは、年々衰えていく記憶力をカバーする意味でも大きなプラスになる… はずだった。

しかし、相次ぐネット上のトラブルで計画は頓挫…

本格的な稼働は、2018年から

2012年のWiz乗り換えとともに、今の「旅の空から」のコンセプト・サイトが生まれたわけだが、そのあと不祥事が明るみに出たFC2からWordpressへのブログ乗り換えと、Googleが推し進めるホームページのモバイルフレンドリー化に対応するための全サイト・リニューアル、そしてWordpressのバージョンアップ失敗によるデータの消失等々、立て続けにウエブ関連のトラブルに見舞われる。

幸いにもバージョンアップ失敗によるデータの消失は、何とかバックアップファイルを、このURLにインポートすることはできたのだが、その際になぜか画像のリンクが狂ってしまい、1年近く経過した現在もまだ、その復旧作業が続いている。

おかげで訪問いただいた方には、画像の抜けた記事が多く、誠に申し訳なく思っている状況だ。

ただ、きちんとあったものが一瞬にして崩れ去り、残された瓦礫のような記事を一話一話読み直しては、抜けた画像スペースにオリジナルの画像を新たに加工修正して埋め込む作業は、「復旧」というよりは「復興」に近い。

何とかトップページのビジュアルは整ってきたが、100ページ以上にわたる記事を完全復旧するには、2017年いっぱいはかかることになりそうだ。

筆者がこのサイトで目論む展開は、2018年からようやく本番を迎える。

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