2018年北海道・車中泊の旅 想定外の帰阪編

3日間に及んだ「ねぶた(ねぷた)祭り」の取材を終えた筆者は、こんな道を走って帰る予定ではなかった。

本来は、青森県から岩手県の平泉にできた新しい道の駅を取材し、そのまま宮城県の栗駒山荘と鳴子温泉を経て、9日に仙台港から太平洋をフェリーで南下し、のんびりと名古屋港から帰阪する計画だったが、往路と同じく、再び「台風」に行く手を阻まれることになったのだ。

台風の進路が明確になった8月5日、やむなくキャンセルしようとパソコンを開けたら、それより先に欠航を知らせるメールが届いていた。おかげでキャンセル料は発生しなかったが、代わりに1000キロ近い距離を自走して帰ることが確定した。

若い頃は、それはそれで楽しく思えたものだが、還暦間近の現在は体力的な不安がよぎる。家を出てから既に5000キロ近くを走っており、そのうえプラス1000キロというのは想像しただけで肩がこる。こうなると7月30日に2時間のフライトで家に帰り着いた家内が恨めしい(笑)。「国」と「獄」とはまさにこのこと。『同じ2でもこちらは時間ではなく「泊」』なのだから…

青森から走って帰るのは今回が5度目だが、一気に大阪を目指すのはお盆でフェリーの予約が取れなかった「初北海道」以来、実に18年ぶり。当時はアリナミンも眠眠打破も不要だった(笑)。

さて。とりあえず最初に向かったのは、2017年4月にオープンした道の駅平泉。最新の著書である「車中泊コースガイド 日本一周・太平洋ルート」の発売以降にできたため、筆者にとってはこれが初めての訪問になる。

もちろんカーナビでは案内されないが、グーグルならそんな心配は無用。ご年配はスマホに抵抗感があるかもしれないが、この最新ナビ機能が使えるだけでも買い換える価値は十分にある。

道の駅平泉の場所は、柳之御所資料館のすぐ近くで、世界遺産観光には絶好の車中泊地になる。それまでは一関市にある道の駅厳美渓が最寄りの車中泊地だったのだが、今後は観光ルートも変わるだろう。

ここ数年はメジャーな観光地の近くに道の駅が誕生しており、既に同様の変化が起きている。その全てを追いかけて修正することは容易じゃないが、こうして機会を見つけては自主的に当地に出向き、再取材してコースガイドを更新するのは、たとえ当面必要がなくても筆者の仕事のひとつになる。

ちなみに来月10日に発売されるカーネルでは、2015年にできた栃木県の道の駅日光からの新たな観光ルートを紹介しているが、もし既存のコースガイドをお持ちの方があれば、内容を比較してみていただきたい。いかに道の駅が車中泊のクルマ旅にとって重要なインフラであるかがよくわかる。

さて、平泉から先の温泉取材は雨天のため断念することにした。お目当ての栗駒山荘の露天風呂は絶景が売り物だけに、雨天に訪ねたのでは意味がない。

東北自動車道の国見インターで、天候と残りの道のりを見ながら思案することに。台風の影響を考えれば、太平洋ルートではなく、遠回りでも磐越道から北陸自動車道に乗り継ぎ、日本海側を南下するほうが無難という結論に至ったのは夕方5時前。体力的にはもう少し行けたが、雨と夕闇で先方が見えづらい中を運転するのは危険と判断し、この日は早めの床入りとなった。

翌朝、雨の残る東北道から磐越道に乗り換え、猪苗代に着く頃にようやく空が明るくなってきた。そこでサービスエリアに入って一旦休憩することにする。

朝食がてら、「半分、青い。」を見ている時に、面白いことが閃いた。

そうだ! せっかく燕三条を通るのだから、あそこに寄っていこう。

磐梯山SAから筆者が電話したのは、スノーピーク・オペレーションコアHQ2にある修理部門。

実は前々からパットイン・チェアのシートの張替えをしたいと思っていた。ご存知の通り、スノーピーク社は永久保証を謳っており、破損以外でも有償で様々なリクエストに応えてくれる。

近くのスノーピークストアからでも依頼できるが、愛用の椅子は既に廃番になって久しく、筆者のモデルの生地の在庫があるかどうかを確かめるには、直接工場に行くのが一番いい。たまたま、この日は工場見学に訪れていたファミリーがあり、一緒に見学もさせていただくことに。聞けばなんと豊中市から来たとのこと。ほんまに、世間は狭いなぁ!(笑)。

筆者のパットイン・チェアと、先端が少し曲がったパイルドライバーは、ここで”手術”を受ける(笑)。

スノーピークの詳しい話は、機会があればまた後日話そう。

希望は背もたれと座面をワイン・グリーンのツートンにして、「この世にひとつしかないパットイン・チェア」にしてもらうことだったが、既にワインの生地は完売。かろうじてグリンだけは確保できた。料金は1つで4500円ほど(送料別)。

スノーピークの工場を出たのは正午過ぎ。そこで30分ほど走り、柏崎に近い寺泊の「魚のアメ横」でランチを食べることにした。

ここは海産物の焼き物や揚げ物のほかに、お寿司までテイクアウトできるが、筆者の目に止まったのはこちらの三色丼1300円。最後のご馳走ということで、赤魚の焼き物を加えて、ちょっと贅沢なランチを楽しむ。こういう時はキャンピングカーが本当に重宝する。

最後の車中泊地は、北陸道の徳光PAと決めていた。

ここはハイウェイオアシスになっており、PAの駐車場からすぐ近くにある松任海浜温泉まで歩いて行くことができるからだ。前日は入浴できなかったので、2日ぶりのお風呂で疲れを癒やし、この日も早々と就寝。残り大阪までは275キロ…

最終日の起床はなんと午前2時半。どうしようもなく煩いトラックのアイドリングで目が覚めた。冬はさほど気にならないが、窓や屋根を開ける夏は、その騒音がモロに聞こえてくる。前日まで夜は涼しく、締め切っていたのでわからなかったが、いよいよ真夏のエリアまで戻ってきたということだろう。

それなら、暑くなる前に帰宅して、一気に荷物を片付けてやれ!

途中、賤ヶ岳SAで「朝そば」を食べて栄養補給。ここのおろしそばは、麺がよく冷えていてなかなか美味い。

そして午前6時30分、自宅到着。出勤前の家内に手伝ってもらって荷物を撤収。なんとか「マッサン」が始まる7時15分までに全ての作業が完了した。述べ32日間の旅はこれにて終了。数日はハンドルを握りたくない気分だね!

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