2017・GW 九州横断取材旅<Ⅲ> 世界文化遺産・軍艦島&グラバー園/長崎県

2話からかなり時間が空いたが、「取材記録」を中途半端に終わらせるわけにもいかず、頑張って続きを書くことにする。今書かないと、来週には北海道に渡ってしまうため、この話はたぶん「迷宮入り」してしまうに違いない(笑)。

さて、この日は早朝のうちに長崎港に来ていた。目的は「軍艦島」だ。筆者がこの島の存在を知ったのは、初めて車中泊旅の取材で長崎を訪れた2009年のこと。車中泊スポットを求めて野母崎まで下った際に、約5キロ沖合にある、何とも奇怪なこの島の存在に気がついたわけだが、最初はてっきり軍事施設跡かと思っていた。なにしろ名前も「軍艦島」だしね。もちろん当時は世界遺産ではなかったため、知る人ぞ知る長崎の珍名所のような存在だった。

それから8年の歳月が流れたが、2011年に大河ドラマ「龍馬伝」があったこともあり、長崎には幾度か足を運んでいた。記録を数えると今回が6度目。九州では阿蘇に並ぶ回数になるのだが、それでもこの島には渡れずにいた。言い換えれば… それほど長崎には「見どころ」があるともいえる。

その「軍艦島」については長い話になるので、別記事に詳細をまとめている。興味のある方は以下の記事を、のちほどご覧いただければ幸いだ。

長崎「軍艦島」の上手な見学方法 <ニッポン見聞録>

ここではハイルーフ車やルーフボックスを積んだマイカーで、軍艦島を訪れる人に向けた「耳寄りな話」を記載しよう。

軍艦島ツアーのサイトを見ると、クルマは長崎港ターミナル横の県営駐車場に置くよう案内されているが、行ってみるとそこは「やはり」立体駐車場だった。

「やはり」というのは、かつて「ランタン・フェスティバル」で長崎を訪れた際にも、同様の説明で苦い思いをしたことがあったからだ。そのため今回はこの事態を予測して、出港の2時間近く前に現地入りし、駄目なら近くで駐車可能な平面駐車場を探そうと思っていた。

ちなみに、なぜ事前に電話で「近くの平面駐車場の場所」を確認しないのか?という疑問についてだが、筆者のハイエースは約2.4メートルの高さがあるのだが、平面駐車場の高さ表記は、高いところでも2.3メートルまでが大半だ。つまり「数値上は入庫できない」。

そのため探してもらっても、「入れる駐車場は見つかりません」という返事が返ってきてしまう。その返事は間違いではないのだが、正しいとも限らない…
実際は写真の通り、スレスレの程度に多少の差はあれど、まあ必ずといっていいほど停められる(笑)。しかしそれは、このようなサイトを見つけるか、現地に行って確かめる以外には知る由もない話である。

というわけで、有料だが車中泊もできる長崎市内の平面コインパーキングを2つ紹介しよう。

長崎水辺の森公園の駐車場。長崎港までは徒歩10分ほどのところにある。

上の写真のゲートがあるので、ハイエースのハイルーフまではかろうじて停められる。敷地の中にトイレもあり、駐車場のうしろは海に面していてロケーションも抜群だ。

最初の2時間までは30分50円
以降8時~18時 30分150円
18時~8時 30分50円
夜間上限 1000円

 

県営常磐(北)駐車場

トイレはないが、長崎水辺の森公園の道路向かいにあるのでそちらが使える。ただし、こちらもキャブコンは無理だろう。ただ、近くには観光バスが停められる平面駐車場がある。

8時~20時 30分120円
20時~8時 30分60円
夜間上限 なし

さて。軍艦島は午前中のツアーだったので、長崎港に戻ったその足で予定していたレストラン「ニッキーアースティン」へと向かった。

お目当ては、グルメの間では長崎発祥の食べ物として「ちゃんぽん」に次ぐ地位を築いていると噂される「トルコライス」だ。

Wikipediaには、「一皿に多種のおかずが盛りつけられた洋風料理。最も一般的なのはピラフ(ドライカレー風も有)、ナポリタンスパゲティ、ドミグラスソースのかかった豚カツという組み合わせ」と紹介されているが、筆者の前に運ばれてきたトルコライスは「まさにその通り!」。北海道・根室の「エスカロップ」とどこかよく似た感じのランチである。

ちなみに「ニッキーアースティン」は100種類を超えるトルコライスのメニューがが自慢の老舗で、「秘密のケンミンショー」や「いい旅夢気分」などのメジャーなテレビ番組でも紹介された行列店のひとつだ。

だが、一見客はまず自分で注文を決められない…
ゆえに「一番ポピュラーなトルコライス」を頼んだのだから、そりゃまあ、当然の結果だわな(笑)。

その後、出島に寄ってからクルマに戻り、繁華街の思案橋へと向かった。

実はこの日はビジネスホテルを予約していた。過去5回の長崎訪問は、市内に適当な車中泊地が見つけられず、20キロほど離れた郊外にある道の駅夕日ヶ丘そとめや野母崎の無料駐車場、あるいは長崎自動車道のSAなどを利用してきた。

しかし長崎は夜も魅力的で、それを味わうには割り切ってホテルに泊まるほうがいい。市内でコインパーキングを利用し、お風呂に入って朝食を食べるコストを考えれば、夫婦で5000円ほどの持ち出しで済むなら筆者は許せる。

ところで、トルコライスと同じく長崎が発祥の地といわれる卓袱(しっぽく)料理をご存知だろうか? 和華蘭料理とも評されるこの豪華絢爛な食事を、筆者も一度は食してみたいと思うのだが、値段もさることながら、家内と二人ではここまでの量は到底食べきれまい…

さて。思案橋で卓袱料理の話が飛び出した理由は、このお方に由来する。

「龍馬伝」をご覧になっていた方の中には、龍馬が高杉晋作と初めて出会い、また蒼井優演じる芸者「お元」が出入りしていた、花街の丸山にあった料亭引田屋を覚えている人は多いと思う。その花街丸山は、思案橋から歩いて行けるところにあり、公園の一画には龍馬の銅像が立っている。

だが、見どころはそこじゃない。

ドラマの中で卓袱料理が並んでいた旧引田屋こと花月は、今もそこに残っている。京都と同じで、長崎にはこういうタイプスリップ感のある見どころが多く、歴史を知れば知るほど面白い。

ホテルでしばらく静養した後、タクシーで最後の取材地グラバー園へと向かった。上の写真はその途中で立ち寄ったオランダ坂。いちばん雰囲気が良いのは、この活水女子大学に通じるあたりかな。

この時期のグラバー園は「ローズガーデン・フェスティバル」を開催中で、ナイター営業も行っているが、料金は普段と変わらない。つまり「一粒で二度美味しい」ということで、日没前にやってきた。

「ローズガーデン・フェスティバル」の主役は、グラバー園の中の「旧オルト住宅」。住人だったオルトは、大浦慶と組んで九州一円からお茶を買い求め、輸出で財を成した話が有名だが、土佐藩とも親交があったようで、「いろは丸沈没事件」では、紀州藩との勝訴に一役買っているようだ。

そして念願のカットを無事撮り終えた。

だが、この直後に予期しなかったクライマックスが訪れる。

実はこの日の長崎港松が枝国際ターミナルには、イタリアの豪華客船「コスタ・セレーナ」号が停泊しており、日中は軍艦島クルージングの船からその様子がよく見えてありがたかった。こういう船が撮影できる機会は滅多にない。

だが、逆にグラバー園からは、その巨体が全景を撮る際の障害になっていた。ちなみにグラバー園は上の写真の山頂の左側にある。

それはそれで仕方ないと、撮影を終えて帰ろうとした矢先…
唐突に汽笛が響き、なんと豪華客船が静かに岸を離れ始めたのだ。

おかげで希少どころか、まさに「一期一会」なるワンショットが筆者のカメラにおさまった。しかも見学不可の世界遺産「長崎造船所 ジャイアント・カンチレバークレーン」までが、船の後方にライトアップされて写っている。

まさに「持ってる本領」大発揮の瞬間(大笑)。狙っていても、こう上手くはいかないのが「風景写真」というものだ。

 少し遅めの夕食は、刺し身の美味しい居酒屋で。思案橋にはたくさんの店があるので飲食には困らない。

頑張った褒美に、ちょっと贅沢なお酒もいただいた(笑)。

明日は島原からフェリーで熊本にわたり、人吉を目指す。


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