御開帳に沸く善光寺へ/2015春 信州の旅3 

10日は朝から「7年に1度」の御開帳で盛り上がる善光寺に足を運んできた。

まずは、「それほど仏教に熱心ではない方」のために…

善光寺の御開帳とは

まず「開帳」とは、寺院で特定の日に厨子(仏像や経巻を納める両開きの扉のついた箱)の帳を開いて、普段は拝むことのできない大切な仏像を人々に公開することを云う。

善光寺では宝庫に安置されている「前立本尊」(重要文化財)を本堂に迎え、人々が参拝できるようにするわけだが、善光寺の御本尊で日本最古の仏様とされる「一光三尊阿弥陀如来」は絶対秘仏で、今まで誰も見たことがないという。

ここがミソですな(笑)。

そこでその身代わりとして、鎌倉時代に造られた前立本尊を7年に1度本堂に移し、一般の人がお参りできるように計らっている。つまり正式名称は「善光寺前立本尊御開帳」だ

ちなみに「前立本尊」とは、御本尊の前に立たれる分身の仏様のことで、「身代わり」とはいえ「ありがたい仏様」を拝むには、やっぱり銭が必要である。 まあそれはそうだろう(笑)。

大回向柱

ただし、御開帳の期間中は、1尺5寸角(45センチ角)、高さ33尺(10メートル余)の大回向柱が本堂前の参道に立てられる。

この大回向柱は、白布から五色の糸を経て、前立本尊中央の阿弥陀如来の右手に結ばれた金の糸とつながっており、そのため参拝者が大回向柱に触れると、前立本尊に直接触れるのと同じ功徳が得られると信じられてきた。つまりこの回向柱に触れるため、全国からたくさんの参拝者が訪れるというわけだ。

ここがツボか?

ちなみに、平成21年の御開帳時には全国各地から673万人が訪れ、平成15年は628万人、平成9年は515万人、平成3年は約400万人と、回を重ねるごとに参拝者は増えている。

0411北陸新幹線

関係者は新幹線延伸と重なる今回は700万人越えを大いに期待しているようだ。人がくればご飯も食べるし、お土産も買うわけで、その経済効果を考えると…
偉いのは今の人じゃなく 「善光寺の御開帳」を考え出した昔の「仕掛け人」。土用のウナギを思いついた平賀源内にあたる人だね(笑)。

さらに付け加えると、善光寺はどこの宗派にも属していない。それは現在も引き継がれており、宗派、男女の区別なく全国各地から参拝者が訪れる。

そう、だからこそ「熱心な仏教信者」と「何がしかの理由で仏様にすがりたい人達」がやってくる。つまり本当のツボはここなのだろう。

出雲大社

ただ、2013年に行われた出雲大社の60年に1度の本殿遷宮と、伊勢神宮の20年に1度の式年遷宮のおかげで、日本では「●年に1度」がすっかり大手旅行会社の集客キャンペーンの一翼になっているようだ。

信心深くない筆者には、善光寺の御開帳もまた、新幹線延伸と絡めた観光ビジネスのダシに使われているように感じた。そもそもなんなんだ、この御開帳関連のノボリにチラシにパンフレットの量は(笑)。

善光寺

また万民に無償の救済を提供してきたはずの善光寺は、今悪い意味で京都の寺社のお金儲けをしっかり勉強している。特に酷いのは山門の拝観だろう。2階に上がっても本殿側は見ることができず、眺められるのは門前町だけ… それで500円は詐欺にも近い暴挙だ。

0411御開帳パンフ

パンフレットに使われた御開帳の写真は、ここから撮影されたもので、他に俯瞰に近い構図が撮れる場所はない。ゆえに写真愛好家もココへ上がろうとするわけだが、モノの見事に期待は裏切られる。

0411善光寺山門2

お金を払ってこれしか撮れないなんて、信州そばの店に入って、「どん兵衛」が出てきたくらいの衝撃だった(爆)。人をバカにしてると思う。

PS
そんな善光寺で一番良かったのは、門前町を下った先にある「ぱてぃお大門」。ネーミングの表記がダサくて、当初は行く気にもならなかったのだが(笑)、それは食わず嫌いだった。

0411ぱてぃお大門

蔵をテーマにした中庭は、落ち着きとセンスが感じられる空間で、善光寺参拝の疲れを癒すにはお勧めだ。

縄文おやき

筆者の目的は「おやき村の縄文おやき」で、開店とともに入店したので、おばちゃんが美味しいみそ汁と漬物、さらにはシメジご飯までサービスしてくれた。焼きたてのおやきは、餅とも饅頭とも違う、独特の食感がある。

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