バックドア(テールゲート)キッチンの使い方と作り方

バックドア・キッチン、あるいはテールゲート・キッチンと呼ばれる機能は、元々釣りやカヌー、あるいはサーフィン、ネイチャーフォトといった趣味を、アウトドアフィールドでキャンプをしながら楽しむ人々のクルマに搭載されてきたもので、筆者が編み出したわけではない。

夜明け

ここでいう「キッチン」とは、キャンピングカーのようにシンクまで備えたものではなく、冷蔵庫(クーラーボックス)と、鍋・食器・調味料などのクッキング用品を一式まとめて収納しているボックスと、調理ができる引き出し式のテーブルカウンターがセットになった、日曜大工レベルで作れる簡単なものだ。

調理シーン

このバックドア・キッチンがあるだけでリアル・オートキャンプの機動性は驚くほどアップする。そこで作り方の前に、まずはその「使い方」から説明しよう。

トラメジーノ

バックドアキッチンの最大の魅力は、上記の物々をクルマから降ろさずに調理ができる点にある。それは労力とともに、スペースも省略できる合理的な機能で、コーヒーとホットサンドのようなゴミと汚れ物の出ないメニューを選べば、デイキャンプ時にも大いに真価を発揮してくれる。

バックドアキッチンの主な活用法

1.そのままオートキャンプ

焚き火

フリーサイトや河川敷、湖畔などのキャンプができるところでは、クルマのバックドア付近にテーブルを広げて、そのままキャンプをする。ただし寝る前には撤収し、キャンピングギアが夜露に濡れたり、小動物にゴミを荒らされないようにする必要があるだろう。翌朝早く旅立つような時に適した使い方だ。

2.食事を作って移動

シチュー

道の駅で車中泊をしたり、キャンプができても現地到着が夜遅くなる日は、到着までに適当な場所を見つけて、調理を終わらせてしまう。

サーモス

メニューは、シチューやおでんなどの煮込み料理がお勧めで、写真の2層になった真空保温調理鍋があれば、移動中でもこぼれる心配がなく、宿泊地に着いてお風呂からあがった頃に「食べ頃」になっている。

3.お湯を沸かす

ゲレンデ

フィールドでちょっとお湯が沸かしたい時に重宝する。ただし冬は寒冷地用のガスが使える高出力のガスストーブが必要だ。普通のカセットガスコンロはこういうシチュエーションでは役に立たない。

バックドアキッチンの作り方

これは車種によって違うので、あくまでも大まかなアドバイスにしかならないが、ポイントが分かれば設計図は自作できると思う。

3または5ナンバーのミニバン

レジアス

未改造のまま搭載するには、3列目シートの後のラゲッジスペースに、木でラックを組むのが基本。この場合、テーブルは床の高さになるため、調理は座って行う仕様になる。

レジアス2

室内側。多少ベッドスペースは短くなるが、身長がそれほど高くなければ、いちばん簡単でお勧めのスタイルだ。

❷3ナンバー5人乗り・4ナンバーのワンボックスカー

フレンディー1

写真は3列目シートを外した3ナンバーのミニバン・ボンゴフレンディーに自作で搭載したバックドアキッチンの土台だ。
引き出しの板にはステンレスシートを貼って防水・耐熱加工を施した。

フレンディー2

荷物を積み込んだ状態。ブルーの箱は、AC/DC電源に加えて普通のカセットガスカートリッジで稼働するアウトドア冷蔵庫のモービルクール。スグレモノなので、こちらのページに、その詳細なインプレッションを記している。

その右の「押入れ三段ボックス」には、鍋やフライパンと食器、調味料などを収納し、さらに横には園芸用の小さなテーブルとキャンピングチェアが収まっている。なお、ストッパーのバーはフレンディーのオプションだが、これは登り坂を走る際のバックドア保護においては有効だったと思う。

車中泊

フレンディーの車内側。オートフリートップという屋根裏部屋に荷物を置けるから、このように簡単な食事ができるスペースが確保できた。

ただしミニバンの場合、既に登録済みのクルマの乗車定員変更は陸運局に改造申請を出さなければならない。だが現実はなかなか許可されないと聞く。筆者は新車購入時の初登録前にシートを外し、最初から5人乗りで登録したため、これができた。今でもこの方法なら同じことができるだろう。

ハイエース

こちらはフレンディーで培ったアイデアを、ほぼそのまま踏襲したハイエース・スーパーGLのバックドアキッチン。ベッドを前に50センチほどずらしている。

ハイエース2

それでも中は余裕の広さ。このスペースを見ると、いかにハイエースがオートパッカーに適したクルマであるかが分かる。

❸軽自動車のワンボックカー

サンバー1

基本設計はフレンディーと同じ。引き出しの仕様はこの写真で分かったはずだ。

サンバー2

軽自動車の場合、ラックの下段は寝る時の足置き場になる。こうすればかろうじて運転席・助手席を残したままで車中泊が可能だ。

コーナン

最後に、作業を簡単にするには、コンパネなどのカットをホームセンターで済ませてくることだ。そのためには正確な「設計図」を先に書くことが大事になる。

DIY

それを間違うと、こういう作業が待っている(笑)。

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